蛇女メデューサ


 メデューサは本当は美しいそうです。それが嫉妬を買ってしまったために、あのような醜い姿に変えられてしまったのだと、昔、何かの本で読みました。それが、どうも今になって調べてみても、本当のことがよくわかりません。私の記憶違いなのでしょうか。
 いずれにせよ、私のイメージの中にあるメデューサは、美しい姿をしています。元来がギリシャ神話というのは、どうも身勝手な神様に人間が翻弄されるという印象があり、メデューサもそのような、神の被害者の一人です。結局はペルセウスに首を切られてしまうのですが、ただ怪物であるというだけで、具体的にどのような悪いことをしたのかがよくわかりません。上の話が本当なら、どう考えても理不尽です。
 というわけで、イスカリオテのユダと並んで、私にとってのメデューサは「理不尽な正義に対する抗議」の象徴になっています。この絵はずいぶん昔、就職仕立てのころに描きましたが、したがって恐ろしい顔はしていません。


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