宇宙暦について

本日は、

 我が国における元号がその背景においている思想については、現在さまざまな議論がある。宗教的なもの、政治的なもの、いずれにしてもこの決着は当分着くことはないであろう。あるいは、単に元号が天皇の交代によって改められるのは不便であり、また日本国内でしか通用しない暦を公用に用いるのは国際的ではないとの意見もあり、これはこれで正しいと思われる(国際的であるとはどういうことか、そもそもそんなに国際的である必要があるのか、などの議論もあるかも知れない)。
 しかしながら、問題は次の点である。元号を使用しない場合、代りに何が来るのか。多分西暦であろう。ところで西暦とは、明らかにキリスト教を背景にした(たとえ、4年のずれがあろうとも)暦である。もしも信教の自由という思想を背景にして元号を否定するのなら、西暦もまた同様と考えなくてはならない。
 そこで、このホームページにおける年号は、開設者・平田真夫のまったく個人的な好みによって制定することにした。この暦は、テレビ映画「宇宙大作戦」の中で使われているものを参考にしており、換算の方法は以下の通りである(注、「宇宙大作戦」の中で採用されているこれと同名の暦は、宇宙船が光速を越えて飛ぶ世界のものであり、アインシュタインの効果などを取り入れた複雑なものである。したがって、ここで用いるものは必ずしも同一ではない)。

 まず、紀元として、アポロ11号の月着陸を元年とする(なぜこのようにするのかと言うと、前述の「宇宙大作戦」の一エピソード"Tomorrow is Yesterday"の日本放映時のタイトルが「宇宙暦元年7.21」となっており、それがどうもアポロの月着陸の年のエピソードらしいためである。もっともこれは日本版だけの話で、実際の制作年はその二年前に当たるし、後から遡って元年を制定し直すこともないのだが、此処はそれに従うこととする)。これは周知の通り、西暦で1969年、元号では昭和44年に実現した。したがって、宇宙暦を西暦に換算するには、その数字に1968を加算する。逆に西暦を宇宙暦に換えるには、その数字から1968を引けばよい(宇宙暦元年は、0年ではなく1年である)。元号との換算は、の場合のずれがあることになる。したがって本年(年)は、この暦に於いてに当たる。
 なお本来なら、前述の7月21日(アポロ11号の乗組員が月に降り立った日)を月日の基点に於いてもいいのだが、西暦と元号はこの点に於いてずれがなく、余計な繁雑さを避けるために、月と日については西暦、元号と同様のものを採用する。

 以上の紀元を持つ暦、「宇宙暦(Star Date)」略称S.D.を、このホームページ内の正式な暦とする。ただしこれは絶対のものではなく、例えば雑誌の発売日を示す時など、適宜西暦等を併用することもある。当然のことながら、この暦は、一旦ホームページから外に出た場合はまったく通用しない。また、この暦の普及に努めようとか、そういう意図もまったくない(とはいうものの、ウィキペディアで御紹介して下さった方がいらっしゃるのにはびっくりしました。どうも、有り難う御座います)。


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