「チューブラー・ベルズ」は、その内容のすばらしさもさることながら、ジャケットのデザインでもロック界に永遠に残る名作と言っても過言ではありません。空中に浮かんだ金属製の管と、その微妙な曲がり具合。その背景となる青空と海。誰が見ても、この曲がった管のデザインだけですぐに何のことかわかり、当のマイク・オールドフィールド自身も自分のプロジェクトのマークにしたり、シリーズのジャケットに繰り返し使用したりして、その音楽の象徴のように扱っています。

 で、私もこれは工作を始めてからぜひジオラマにしたいと考えていましたが、いろいろと苦労の末、ようやく完成させることが出来ました。まず左の写真がその全体です。
 まずこの曲がった管は、水道管のビニールパイプを熱で曲げようとしたのですがうまく行かず、曲がったところはエポキシパテで手で整形してあります。それから鑢をかけ銀スプレーを噴霧して何とか完成――とここまでは良かったのですが、むしろ困ったのは背景と下の波の部分でした。果たしてこんなものが私ごときの技術で出来るのか。
 で、結局は背景はアクリルカラーを油絵具のようにかすれさせて雲とし、そこに水色を裏から塗ってあります。更に粘土をこねて波のような形に作り、白と青で着色したら、何とかそれらしくなりました。右写真を見ていただければわかる通り、後は下の部分にそこらで拾ってきた砂をパテで貼り付けて完成としてあります。
 本当は、何らかの形で灯りもつけた方がいいのでしょうが、さすがにそれをうまくカムフラージュするのは難しく、上と左右を透明にしたままに、そこから光を入れることで取り繕ってあります。
 まあ、下の拡大写真を見るとわかる通り、砂浜というよりは水槽みたいになってしまったのは否めませんね。ただ、レコードジャケットというのは、レッド・ツェッペリンとかがジオラマになったりして、面白いジャンルではありそうです。本当のことを言うと、「クリムゾン・キングの宮殿」とか「狂気(実際にプリズムを使って分光させられるとなお良いなあ)」とか、何とか作ってみたい題材はたくさんあります。「原子心母」だと、ただの牧場になってしまうかな。「反射率0.39」なんかはうまくやれば綺麗そうですね。そのうちここに展示出来ればうれしいものです。


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