やしろと鳥居を塗る


 私は神社仏閣が好きです。「作ってやったんだから従え。不幸も御心として受け入れるべし」というキリスト教的世界観が大嫌いなのです。ヨブは本当に莫迦だと思う。
 その点、仏教は「そもそも世界は生物の為にあるのではなく、造物主は人間に関わらない」という世界観みたいだし、神道は神を絶対善としていません。特に何を信仰してもいないんですが、少なくとも思想としては受け入れられます。
 ということで、エホバやアッラーの悪意から守ってくれそうな気がするのもあって、旅行したりすると神社仏閣によく行きます。美術品としても美しい(この点は、キリスト教の施設でも認められますが)し。

 さて、妻の実家は名古屋にあり、此処にはあの熱田神宮があります。そこで買ったのが右のやしろです。五センチくらいの小さい物ですが、神宮で売ってたんだから模型じゃなくて「本物」ですよね。ちゃんと御札も入ってるし。
 ただ、御覧のように白木なんですよね。そこで自分で塗ってやろうかと思った次第。
 カシューを掛けて完成したのが左です。マスキングをしたりして何とか出来ました。コンピューターで千社札を貼って完成です。本当は千社札は大きさが決まっているんですが、この小ささでは正規の物は無理ですよね。

 次に鳥居です。京都の伏見稲荷大社で購入しました。これも場所柄「本物」なんでしょうが、何とも造作が雑です。塗装がいい加減なんだもん。
 まあ、私がやったから何処まで良くなるかなんて言えませんが、少なくともはみ出しくらいは直せないものかと、カシューでやってみました。本漆ではありませんが、和風の物を塗るのに、本当に有り難い素材です。ついでに妻に字を書いてもらいます。表に「奉納」、裏に日付と名前。こちらにも千社札を貼って完成させました。試しに社と一緒にしてみるといい感じです。

 大魔神のフィギュアと撮ってみた写真。此処まで来ると、いっそ神棚まで自作すれば、一時的に物を預かって頂く場所にもなるかなあ(もう一度書きますが、私は神道の信者ではありません。念の為)。


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