ラジコンのタルカスに続く、プログレッシヴロック・バカグッズ第2弾、ご存じキング・クリムゾンであります。
 何だか、これこそが「21世紀の精神異常者」ってな感じになってしまいました。右はジャケットに合わせた角度で、真四角に切り取ってみたもの。あんまりしげしげ、元と比べないで下さいね。

 材料は、主に樹脂粘土です。実は始め、全体を赤く塗ってからもう一度粘土を掛けて、赤が透けるようにしようと思い、透明樹脂粘土を使いました。これって結構高いので、最終的な製作費は5000円位まで跳ね上がっています。
 ところが、まず樹脂粘土のみでちゃんとした形を作ろうと思ったら、乾くまでの間の柔らかさとか、こちらの技術不足だとかで難しいの何の――。そこで息子の意見に従い、まず張りぼてでお面らしき形を作り、後にマジックインキで下絵を入れました。つまり中心には新聞紙が入っているわけで、この辺りで透明性を放棄しています。結局不透明粘土でも同じであったわけで、そうしておけば製作費ももう少し切り詰められたのかなあ。
 オリジナルのジャケット絵は、耳が横に長く伸びていて、とんでもない所にあります。流石にそれを再現するとお面にならないので、左右の耳の大きさを変えることで対処しました。その分、普通の顔になってしまっています。

 困ったことは他にもあります。元々の「クリムゾン・キングの宮殿」のジャケットは、絵具みたいなもので書いてありますよね。だから、赤とか青とかの原色に光が当たっている感じも出し易く、逆にそれが災いして、そもそもこの男の皮膚の色が判らないのです。仕方なく、赤の強い肌色にしましたが、実は始めに桃色に塗って、失敗していたりなんかして。
 ただ、私の作品の特徴として、最後に夜光塗料のスプレーを掛ける(つまり、暗い所で光る)というのがあり、この為にアクリル塗料が多少溶け出して、いい具合にムラが出ました。これは怪我の功名です。

 で、最後にこれを付けてロープを羽織り、ムンクの叫びの真似をしてみました。あのゆがんだ凄まじい音を聴きながらご覧いただけると、大変に嬉しく思う作品であります。

 そういえば、私の亡くなった叔母に、能面作りを趣味にしている人がいたなあ。私もこんなところだけは引き継いだのだろうか。


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